虹色の騎士団

下らない話をして笑いあったり、

お互いの部屋で宿題したり、

遊んだり、食事したり…。

『今』の自分と一緒に過ごす日向に、ヒナタを重ねなくなっていたのは…。

…本当にいつからなんだろう。


自分は日向を好きなんだ…。


そう自覚してから凛は悩み続けた。

自分が日向を想うこの気持ちは、本物なのだろうか…。

もしかしたら、未だ…
単に日向の中にヒナタを重ねて見ているだけなんじゃないのか…?

あのホテルの部屋で…自分を抑える事が出来ず、日向にキスしてしまったあの日も、

そんな思いから来る後悔の念に心をかき乱され、
眠る事が出来なかった。


転校して来たばかりの真宵と、

お互いに日向を譲らないと言って交わしあった部室での握手。

あの時の約束すら、自分には資格が無かった事なんじゃないのか…。