虹色の騎士団

中に入ると、
既に凛と未来が椅子に座って寛いでいる。

誠さんは…と言うと、

テーブルの側で、ティーセットを前にカチャカチャと音を立てて色々用意していた。

「おお、真宵!

あまりに遅いから、よもや2人で昼寝でもしているのかと思っていた所だ。」

「この家が広すぎるのが
いけないんですよ。」

「そりゃ最もだ。」

誠さんは、大きな声で笑いながら、カップに紅茶を注ぐ。

カップの中から、アプリコットっぽい甘酸っぱい良い薫りが立ち上ぼり、部屋中に広がった。


…またまた どーでもいい事ながら、

『緑茶とか抹茶とかじゃないんだ…』
とか思ってしまう。


オレの中に刷り込まれた
お寺風の家=全て和風
って概念は、ここでは捨てた方がいいな…。


大体、誠さんは
着ている物は、それっぽいけど、

どう見ても『住職さん』って感じじゃない。

お坊さんとゆーよりは…

山伏、とかのイメージの方が近いのかもしれない。