虹色の騎士団

「んー、礼儀正しい少年だなっ!

既に分かっている事だろうが…私は、真宵の叔父。暮原 誠だ!」

握手を求められて、右手を差し出すと、

大きな手でギュッ!と握られた。

…ち、ちょっと痛い…。

「私の事は、
誠さん、誠おじ様、まこちゃん等々。

キミの好きなように読んでくれて構わないよ!

あー、ちなみに私のオススメは、『まこちゃん♪』だ!!」

「……じゃ…あの…誠さんで…。」

随分、陽気な人だ…。

『真宵の叔父さん』としては、イメージがあまりに対照的で…。

いや、絶対に悪い意味じゃないんだけど、本当に意外だな…って。

「とにかく先に進もう、日向。

…このままほおって置くと、叔父さんは立ち話から解放してくれないからね…。」

「おお!そうだ!!

叔父さん、お前達の為に
美味しいマフィンを焼いておいたぞー!

今日のは、それはもう良い出来でな…!

日向君にも是非、食べてもらわんとっ!!」

…もしかして、お菓子作りが趣味…とか?

「独り身が長いからね…。
叔父さんの料理の腕だけは、俺が保証するよ。」

そうか…。

趣味うんぬんの前に、必要だから覚えた…って感じで、

お菓子は、そのついでって所なのかな。