待ち合わせ場所を決めて
電話を切ると、
兄貴と目が合った。

「…彼方と兄さんは、調べる事がありますので家に残りますが、気をつけて行ってきて下さいね」

「知ってたんだ。」

「先に、凛君と未来君も向かってますしね。

…日向君は、あんな事があった後ですし、
少ししてからと真宵君に
言われていたんですよ。」

「凛と未来が先に?」

兄貴が頷く。

そうか、あの2人、鍛練する為に…。

そう言えば、終業式の日、未来に鍛え直してもらう…とか言ってたっけ。

「日向君の場合、体を鍛えると言うより、心と魂を磨くとの事でした。

綺麗な所みたいですし、
のんびりと気楽に自然と触れあって来て下さいね。」