「あら、からかうなんて心外だわ!!
『楽しい朝』の恒例行事って所よ。
ね? リン。」
拗ねたように頬を軽く膨らませながら、
レオンの手で
「くしゃっ」と撫でられた
つむじ辺りの髪の毛を
両手で軽く整える。
「お?
色気づいて
髪の お手入れか?
こーのマセガキがっ!」
そう言って、
ヒナタの小さな頭を
大きな両手で挟み、
さらに「くしゃくしゃ」にする。
「やめてよっ!
レオンの馬鹿っ!!
さっきカスミに
綺麗に とかしてもらったばっかなのにっ!!!」
「毎朝、お前の
もじゃもじゃ寝癖を直す
カスミも大変だよなぁ~」
この微笑ましい「やりとり」も、
当人達と周りの人間にとって、
「楽しい朝」の恒例行事になりつつある。

