「お待たせしました。

さあ、どうぞ。」


ローテーブルに、

それぞれ違った中身が入っている4つのカップと、

小皿に盛られたチョコレートが置かれ、

コーヒーの、いい香りが部屋中に広がる。


律儀な兄貴は、

紅茶同様、

コーヒーも
それぞれの好みに合わせてくれたようだ。


他のヤツの「味」が
ちょっと気になったので、
兄貴に訊ねた所…。


オレは、
たっぷりミルクとハチミツ、
ついでにマシュマロ入り。


凛は、ブラウンシュガーのみ。


兄貴は、砂糖なしのカプチーノ。


彼方先生は、濃い目のブラック。

だそうな。


………なんか、

オレだけ いやに甘々なのが
「お子さま」臭くて
ちょっと嫌なんだけど…



これが、オレの好きなコーヒーなんだから

仕方ない…よな。

うん。