「………いかにも下らぬ事を考えている顔だな。」


ローテーブルを挟んだ
反対側のソファーから

先生が呆れたような口調で話しかけてくる。

「つーか、お前っ!!

なに、くつろいでんだよっ!!!」

「リビングで客が くつろぐのに理由が必要か?」

「そーゆー問題じゃねぇっ!!」

「香澄。」

無視かよっ!!!!

「はい、彼方。
何ですか?」

兄貴も律儀に笑顔で返事すんなよっ!!

「この山猿に、全てを説明するつもりなら長くなる。

その前にコーヒーを入れてくれ。」

どこまで………っ!!

どこまで自由奔放なら気がすむんだ!!!

こいつはっ!!!!


「そうですね…。

日向君も叫び過ぎて
喉、渇いたでしょうし…。

お茶でも飲みながら
ゆっくり話す事にしましょう。」


「兄貴っ!!!」

「はい、日向君。」

「そんな、和み空気で
いーのかよっ!!

大事な話なんじゃねーのっ?」

「勿論、大切な お話ですよ。

だけど…」

「だけどっ?!!!」

「気を張りつめたまま
長く話しても
疲れるだけですからね。

ここは、和みの方向でいきましょう」


そ、そーゆーもん……

なのか………。