虹色の騎士団

既に、ある程度用意されてたらしく、

台所に入った兄貴は
、あっという間にトレーを手に出て来た。

「コーヒーで大丈夫ですか?」

「ありがとう…。

…凄くいい薫りだね…。」

渡されたカップを手に、
立ち上る湯気を、ゆっくりと吸い込んでいる。

「早速なんだけどさ、……あんた、何者?」

オレの側からは、未来の表情は見えないから、何とも言えないけど…。

いつもより口調が凄く厳しい…。

未来だけじゃない。

全員が難しい顔のまま、
真宵を見つめてる。

…突然現れた正体不明の相手に、警戒してるんだ……。

それは勿論、オレだって同じ事…。


「…まずは貴様の、覚醒した姿を見せてもらうとしよう…。」

「……………。」

先生の言葉に、真宵が黙ったまま微笑む。