兄貴に勧められ、
真宵は素直にソファーに腰を下ろす。
「日向はー、こっち。」
ソファーから少し離される形で食卓の左奥の椅子に座らされ、右隣に未来が座る。
…真宵からオレを守るような形だ。
「……俺を警戒してるって事だね…。」
「…この目で見て、
全てを把握するまでは当然の事だ……」
目の前の先生にそう言われ、真宵は微笑む。
「賢明だよ。
…冷水の騎士。」
玄関の扉が開く音がして、慌てた様子で凛がリビングに駆け込んで来た。
「遅くなりました!」
「大丈夫ですよ、凛君。
今、座ってもらったばかりですから。」

