虹色の騎士団

「わざわざ地図を書いてくれたお陰で、とても分かりやすかったよ。

ありがとう、日向。」

オレが書いた地図を手に
にっこり微笑む。

…地図を見て来た、って事は、

やっぱり、気配探るとかが無理だったんだよな…。


大体、そんな人探しの方法なんて、あっちの世界にだって無かった。

「…暮原君。

玄関じゃなんですから
上がって下さい。

お茶入れますね。」

兄貴は、そう言ってリビングに入っていった。

そうだよな…。
まあ…驚いたけど、とにかく話だよな…。

「キミの兄さん…

翠の光を全身から溢れさせてて、とても綺麗だ…」

驚いて振り返る。

「まるで、春風にそよぐ若葉みたいだ…。

彼が緑風の騎士…なんだね…」