虹色の騎士団

……気配を探る…?

そんな事、出来るはずないんじゃ………

もう一度メモを渡そうとした時、

ホームルームが終わり、真宵は あっという間に
女子に囲まれ、

校内見学ツアーとやらに連れ出されてしまった…。

あー!もう!!!

仕方なく、新しい紙に住所と簡単な地図を書き、

ついでに、部活が終わる時間も一応付け足して、

真宵のペンケースの下に挟んでおく。

…これで、分かるだろ…。

「日向。」

顔を上げると凛が困った顔しながら近づいて来た。

「今、追いかけて、何とか暮原に話しかけようと思ったんだけど…」

凛も駄目だったって事か…。

「あー、なんとかなった。
後で家に来るってさ。」

やり取りしたメモ用紙を見せて、ちゃんと地図を渡した(?)事を伝えると

「結局、お前に全部、任せきりになったな。悪い。」

軽くペコリっと頭を下げてくる。

……相変わらず律儀なやつ…。