もしかして…転校生…?

だけど、夏休み前の
こんな半端な時期に何で…。

そいつが教壇の横に立たされ、俯いていた顔を上げた瞬間、

クラスの女子が一気に色めきだった。

白い肌、切れ長のつり目。

華奢な体つきに艶やかな唇。

長く伸ばした
黒くて真っ直ぐな黒髪。

まさに、日本人形。

…いや、ちょっと狐っぽいかも…。

担任に紹介されて転校生はオレ達に向かって、頭を下げる。

「暮原 真宵です。」

…くれはら まよい…か。

人の事言えないけど、
珍しい苗字……。