虹色の騎士団

「忘れたのか…?
私は元、薬師だ…。」

そうか…。

あっちの世界で薬を作ったり、病人を治したりするのは、

彼方世界みたいな薬師の役目だったっけ…。

素直に水の入ったコップを受け取り、薬を飲む。

「…いい子だ……。」

先生の、こんな優しい笑顔…オレは初めてみる…。

だけど…
オレの中の『ヒナタ』の記憶が覚えていた。

先生の、こんな笑顔を…。

「本来、私は
あまりこういった事を意中の相手以外とはしない主義だが…

今夜は特別だ…。」

オレを持ち上げ、
ほんの少し位置をずらして寝かしてから、

先生は隣に寝転がり、

オレを胸の中に入れて抱きしめてくれる…。