虹色の騎士団

オレは茫然としたまま、
手を回して先生の背中を掴む…。

怖くて
震えが止まらない…。

そんなオレを…
彼方先生は、ただ黙って、力強く抱きしめ続けてくれた。


しばらくして、
ようやく落ち着いて来て、周りを見渡す余裕が出てきた。

間接照明に、ぼんやりと照らされた部屋は、

オレの知らない場所で、

オレは知らないベットに寝かされていた。

動くと、
背中に当てられてるらしい
クッションみたいな枕が微かに音を立てる。

それ以外に聞こえるのは
オレを抱きしめてる先生の息づかいと、
胸の鼓動だけ…。