虹色の騎士団

「す、すいません!」

抱きしめられた腕から
抜け出そうともがくけど、
未来の方が腕力は上みたいで、
凛は、うんうん唸りだす。

「未来!離せ!これじゃあ、テーブル拭けないだろう!!」

…人が未来に
からかわれてるのを見るのは、なんか
ちょっと面白い…とか
思ってしまう…。

ヤバい…
オレも先生みたいに
性格、悪くなって来てるのかも…。


未来が凛で遊んでる間に、
兄貴がオシボリで
ささっとテーブルを拭いて、

歌本とかデンモク、
2本のマイクを

全員が手に取りやすい位置に綺麗に並べ直す。

「さ、日向君。どーぞ。

兄さん、鼻歌以外の日向君の歌を聞くのは初めてだから、
凄く楽しみですよ。」

にっこりと言われる。

……風呂場で歌ってたの……
聞かれてたのか……。