虹色の騎士団

そう言えば、
兄貴が遅く帰って来る事なんて、

昔から殆んどなかった。

流石に、中学生の時は
オレより遅かったけど、

それでも、寄り道もせずに帰って来てくれてたんだ…。

「ごめんな、
兄貴だって遊びたい事、
あったよな…。」

そう言うと、
兄貴に抱きしめられた。

「兄さんの幸せは、日向君と一緒にいて、

日向君の笑顔を見る事なんですよ?

日向君が、そんな風に謝ってくれる必要なんて、1つもないんです。」

「兄貴……。」

なんか、ちょっと
感動してしまった…。

血の繋がった兄弟じゃないけど、

オレは本当に心から
兄貴に愛されてる、って
しみじみ感じる。