虹色の騎士団

「大丈夫。

…お前は気にする事はない。

今は…俺達の問題だ。」

珍しく突き放すような

凛の口調に、

オレも
ついつい喧嘩腰に…。

「そ、そんな言い方、
する事ねーじゃん!

大体、
俺達の問題、って何だよ!

まさか、危ない事に

首突っ込んでるんじゃ…」

「随分、騒がしいようだが…。

ここは、猿山か何かか…?」

オレの言葉は、

突然現れた
「第三者」
によって、遮ぎられた。


いつの間に来たのか…。

リビングの入り口に
寄りかかり、
腕を組んでいる。


彼方先生。


いつもの
にくったらしい冷笑を
浮かべ、


何だか面白がっているような雰囲気で
オレと凛を眺めていた。


凛は慌てる様子もなく、
スッと立ち上がると

彼方先生に向かって
軽く会釈する。

「…お前も子猿の お守りか。

役目とは言え、面倒な事だ…。」

彼方先生は、
凛に向かって

いつもの冷たい声で
話しかけた。

「オレは、貴方とは
違って、
自分の務めを幸せだと
思っていますから。」

ちょっと口調を強め、
凛が反論しているけど…。

なんか…。
余計、訳わかんねー事、
言ってるよな…。


お守りとか…。
役目…とか…。