夕方の商店街は、
人で溢れかえっていた。

そりゃ皆、この時間に夕食の買い物するんだから当たり前か…。

「はぐれないよーにー、
手、ぎゅーってしよーか?」

「いらねーよ!!」

じゃれついてくる未来を
交わしながら歩いてたら、

前から走って来た人と思いっきり
ぶつかってしまった!

「いてっ!!!」

「うわっ!!!!」

ぶつかった勢いが強すぎて……

地面に倒れるっ……!!!

……ぽふっ。

「え…?」

「日向、大丈夫ー?」

倒れそうになったオレを

未来が自分の『胸』で受け止めてくれてた…。

そう、
『腕』じゃなくて『胸』。

横を歩いていたはずなのに、

いつの間にかオレの後ろに回って、
しっかりと
受け止めてくれてる…!

す、凄い反射神経…。