虹色の騎士団

うぅ…

当然、
２人の視線が
こちらに集中してる。


「…ごめん。」

もー、素直に謝るしかなかったオレを見て、

兄貴も凛も。

ようやく表情を和らげた。

「そう催促されては
直ぐに夕飯にしないと、

日向君のお腹に
申し訳ありませんね」

いつもの笑顔に
戻った兄貴は、

そう言って
早速、キッチンへと
歩いていく。


不意に。

オレの頭の上に

凛の手が
ぽんっ！っと
乗っかった。

「悪かったな。
お前１人おいてけぼり
くらわせちまって。」

こーゆー時の凛は、
幼なじみの同級生
と言うよりは

なんだか、落ち着いた大人みたいに見える。


「いや…
それは別に…

いーんだけど…」

切り出すなら
今しかないよな…。


「さっきのさ、
何の話？」

「ああ…。
あれは…」

凛は少し困ったような顔で、
オレから目を反らし、

冷たい紅茶を飲む。

「今、
俺の口から

それを話す訳には
いかなくてな…。

悪い…。」

凛の答えで、
さらに隠された

「何かしらの不安」

を感じずにはいられなかった。


大体、
凛だけじゃなく、
兄貴にも関係している事なのは確かだし…。