虹色の騎士団

風呂場の扉を開けて、
兄貴が顔を出す。

「未来君、
新しいバスタオル、
置いておきますね。」

「香澄、ありがとー♪」

それから、湯船に浸かってるオレに笑いかける。

「未来君と、お風呂良かったですね。

楽しそうな声が
廊下まで聞こえて来ましたよ。」

いや…、
楽しいとゆーより
疲れたし…。

大体…

「なんで、
一緒に入んなきゃなんないんだよ…」

再び体を洗い終わった未来が、
湯船に入って来た。

「日向は酷いなぁー…。

ぼくが節介、
かわいー日向に

早く引っ越しの
ご挨拶したいーって思っただけなのにー…」

「せーまーいー!!
入ってくんなー!!」

背中から抱きついてくる未来に

お湯をバシャバシャひっかける。

男2人が悠々と入れる程、
家の湯船は広くないんだっ!!

「それじゃ、2人共
のぼせないようにして下さいね。」

オレ達を楽しそうに見つめてから、

兄貴は、扉を閉めた。