「なに、言って…。」

その時、男に変化が起きた。

霧が舞うように、
髪が金色から
綺麗な紫色に変わり、

薄いブルーの瞳は、
濃い「すみれ色」に染まる。

「日向っ!!」

先生が叫ぶ。

「その男は…!

柴霧の騎士だっ…!」

しばぎりの……?

「ずっと待ってたんだよ…。

会えて良かった……。」

男は、そう言って
片膝をついて
目をつぶり、

…オレの手の甲に軽く唇をつけた。