ココロノキズアト



はるき side






中学入ってから、
おれは女は抱くためだけの性欲処理機だと思ってた。
かわいいなー抱きてえと思った女は片っ端から抱いていった。
きっと俺は寂しかったんだと思う。
幼い頃から両親は海外に出張してばかりだったから、なんらかの、特別なつながりが欲しかったんだと思う。

でも次々と女を抱くたびに関係は”特別”から”ごく普通”のつながりになっていった。
それでも俺は満たしきれない心を満たしたくて女を抱くのをやめなかった。
愛してもいないのに付き合い、飽きたら乗り移る。
そんな事を繰り返してたら気づけば俺はもう高校生になってた。

いままで何人の女を鳴(泣)かせてきたかもおもいだせないまま。


そんな時だった。
俺の目の前に1人の女があらわれた。

俺は、そいつの無邪気な笑顔を見た瞬間うまれてはじめて
”抱きたい”じゃなく”俺だけのものにしたい”そう思った。

日に日にそいつへの気持ちは増してって、空っぽだった俺の心は
あいつで満たされてった。


それが、藍だった。