そんな波乱はしばらく続き、また騒ぎ立てるよう団長が台の上に登った
どうやら、髪の毛を剃るらしい
「3センチくらいの長さ希望らしいです♪」
団員の1人がいった
絶対ボウズにする気あるよ…
「ケータイ持ってるヤツ!!」
団長の叫び
みんな、ハッとした
『静寂』
その二文字が似合う空気になった
「写メっていいからもっと前に出ろッッ!!」
そんな事言ってみんなのテンションは上がるに決まってる
その時、不運にもケータイを持ってなかった
持ってきてなかった
仕方ない
春名『ハルナ』ちゃんのケータイを借りて写メってた
周りを見回すとテニスラケットを持った人が何人かいた
硬式だろうか軟式だろうか…?
その中で、目があったひとがいた
暫時見つめあっていた
なんだろ…?
吸い込まれるその瞳
その余裕
この人…ソフトテニス班の班長さん?
でも顔知らないし、もし知ってたとしてもアタシは視力が悪いから解る訳がない
右目:0.1以下
左目:0.1
しかも、メガネをかけてもCだ
コンタクトにしたいがメガネだ
でもその瞳は解った


