「うん、俺が好きなのはももだ。璃恋のその気持ちには答えられない」
俺がそう言うと、璃恋は泣きながら笑顔になった。
そんな姿を見ても、もものことを想ってしまう俺はバカなのだろうか。
「聞いてくれてありがとう。翔希くん、頑張ってね」
璃恋は走って公園から出て行った。
璃恋のことは好きだ。
でもそれは恋愛感情ではない。
俺が好きなのはももだけなんだ。
俺はそれからしばらく公園に居座り、
璃恋が家に帰っただろうという時間ぐらいにブランコから立ち上がった。
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