「あ、もも」



突然さっき歩いていった久我くんに呼ばれ、そちらの方向に顔を向けると、目の前に何かが飛んできた。




「ぶっ.....」



そのまま顔面直撃。




「何、痛いんだけど!!!」




何を投げてきたのかと手元をみると、そこには...。



「メロンパン....」



私の一番大好きなものがあった。




「さっきからメロンパンってずっと言ってたから、それやるよ。そのかわり、今度何かもらうかんな」




お前、とるのもヘタクソなんだなー、とバカにするような笑い方で私の方を見ている。





「うるっさい!!!何にもやんないよーだっ」



私も負けじと言い返してやるが、心の中では久我くんの優しさを感じていた。