「おはよ!広瀬くん。」


「おはよ、結依。」


いつも通り過ぎる
結依にビックリした。

だから、“結依”と呼んだら、
嬉しそうな、悲しそうな顔をして、


「本当に呼ぶんだ(笑)」


と照れていた。


早く結依を俺のものにしたい。
誰にもとられたくない。


でも、麻里菜を傷つけたくない。


結局俺は、自分勝手なのに
それを認めたくないんだ。

俺は、悪者になりたくない偽善者だ。