モールに到着してからは、三島と椎名が目を輝かせて、雑貨屋や服屋に飛び込んで行く。


「かわいいな…」


「お前、心の声漏れてるぞ。」


そう、指摘すると、顔を赤くして健人は、


「今日の椎名が今まで出会った女で一番可愛い。」


コイツ熱でもあるんじゃないの?
いつも、カッコつけてクールな健人だぞ?


「はいはい。三島のほうがいいけど椎名も可愛いと思うよ。」


俺らしくフォローしたつもり(笑)


「ねぇ、山本と広瀬!」


三島が呼んでいる。


「ん?」


抵抗があったけど2人で女の服屋に入っていく。


「この服、結依に似合うよね?」


そう、三島が聞いてきた。

そして、試着室から出てきたのは、
半袖のシャツに白のパンツ、高めの白のサンダル、そして、今年流行のカーディガンの小○田スタイル(笑)

モデルかと思った。
そこらへんのモデルより綺麗だろ。

学校じゃ、中学生だから当たり前のようにスッピンだし、今日はリップとビューラー位なのかな?薄化粧をしている。

薄化粧といより、最低限のことって感じなのかな?
元々、肌はテニス部で若干焼けているけど綺麗な白だし、ほんのりピンクの頬なんてチークの必要性を感じない。
睫毛も長くてマスカラ必要ないからビューラーであげているだけだ。


「大人っぽくていいんじゃない?」


「私、大人っぽいのスタイル悪いからダメだよ・・・」


「そんなことねーだろ。」


やっと、現実に戻ってきた健人くん(笑)

でも、椎名はまた試着室の中に戻って行った。


「あーあー。せっかく選んだのに残念。」