「「「ダブル王子様~!!」」」
朝からストレスの溜まる声、顔、人数…。
「ゆ、優里王子、こんな朝早くからこの子達は待ち構えているの?」
チラッと隣を見ると、ガタガタと肩を震わせて、青ざめている陸斗がいた。
こっちが聞きてーけどな。
入学式の時、俺と陸斗はものすごい歓声をうけた。
自分では気に入っていないのだが、皆さん趣味が悪いことに、俺の顔が好みらしい。
陸斗ならわかる。誰が見ても正真正銘イケメン元気系男子だ。
で、まぁ俺たちは入学式の日から女子達に追いかけられている。
休み時間はもちろん、授業中、放課後、休日までも追っかけてきたやつがいたな。
で、せめて朝だけはと思い、昨日のうちから陸斗に「早くに行こう」と連絡して学校に来たのだが、敵の方が一枚上だったようだ。
「優里君、こっち向いて」「陸斗君、いつもの笑顔見せて」「優里君、メアド教えて」「陸斗君、一緒に教室まで行こう」
同じような声、同じような顔の連中の台詞が飛び交っている。
頭が痛い、イライラする、朝からなんなんだ…。
最近、陸斗との挨拶が冷たくなった他に、自分自体冷たくなった気がする。
「早く行くぞ…」
ワントーン低い声で機嫌悪く言ってみるが逆効果。
「きゃーーー!!!優里君の低い声かっこいいーーー!!!」
どんな神経してるんだよ…。
陸斗は顔をひきつらせながら、無理矢理笑顔を作っていた。
そんな陸斗の腕をひきながら、ダラダラと教室に向かう事にした。


