と、陸斗の隣の席の神崎 葵(カンザキ アオイ)がいきなり立ち上がった。
「橘さん!!」
急に大きな声で橘さんの名前を言い、橘さんの肩を揺すった。
「ど、どなたでしょうか…」
目をまわしながらヘロッとした声を出す橘さん。
「あなたの前の席の神崎 葵です!!しっかりしてください!!」
髪は真っ黒で肩まである。そして赤い眼鏡。清楚でいつも読書をしていて、周りには同じような清楚系女子がいる彼女。
大人しい人だと思っていたんだけどなぁ…。
メッチャ激しく肩を揺すっていますよ。
「あ、あの、神崎?あまり揺らすと橘さんが…」
それを見て陸斗が抑えようとすると、神崎はピタッと動きを止めた。
「り、陸斗君がそう言うなら、やめとくね…」
わぁお、そうだったぜ…。
陸斗のファンだったんだよな、この人。
顔を赤らめちゃってるよ、なんかラブコメ始まりそうだよ。
陸斗はそんな神崎に微笑みを交わした。
そして一旦息を整えると、橘さんに優しく声をかけた。


