彼女の瞳だけを見つめていると、俺の視線に気づいたのか、こちらを向く。
そしてバッチリ目が合ってしまった。
雪…みたいだ。
綺麗な白い髪は、雪を連想させた。
くりっとした瞳は女の子らしい。
肌は真っ白で、可愛いというより、綺麗が勝っている。
「んじゃ、自己紹介してくれ」
時が止まったかのように固まっていたが、谷口先生の言葉で、二人同時に目が覚めた。
「…橘 ひな(タチバナ ヒナ)です。」
やはり声もとても綺麗で、声からして明るい性格をしているようだ。
「うし、んじゃぁ、橘はあの一番後ろの席だ。」
と、谷口先生が声をかけると、一斉に全員が俺を見た。
「えっ」
思わずマヌケな声を出してしまった。
橘さんは谷口先生にニコッと笑い挨拶をすると、俺に一歩一歩近づいてきた。
ちょ、マジかよ…。
俺の隣の席のやつって…。
「よろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします」
そっか…俺の隣って橘さんなんだ…。
どうやら騒がしかった学園生活が、もっと騒がしくなるようだ。


