夜蝶と書いて[みるく]と読む


「そうだね」

フッとあたしが笑うと男の人は

「暇なら遊ばない?」

「...いいよ」

ためらいながらも出した言葉に自分自身でもびっくりした。


あたしの返事にくしゃっと笑いながら
喜ぶ男の人に何だか警戒心が溶けていった。


「あ、名前なんていうの?」

「百莉」

「百莉ちゃんね♪俺は幸明!」

「幸明ね。呼びにくいしこーくんで」

「ほいほい♪」

遊んでいくうちに徐々にこーくんの事を
知っていくあたし。