夜蝶と書いて[みるく]と読む


こーくんに家まで送ってもらい
部屋に散乱している雑誌に目が行く。

チッ...っと舌打ちをしたあたしは、キッチンに行き水を飲む。




『夜だけはだめだからな!』



こーくんの言葉が脳裏に蘇る。


だめって言われるとしたくなんだよね...

誰にも聞こえることのない呟きをあたしは漏らすと
大量の名刺の電話番号に片っ端から電話をかける。


『はい。芳野です。』

「あ。百莉でーす」

『あー!どしたの?』