祭り特有の太鼓に笛の音 人混み
ざわざわとした中小さな子供は泣いていた

「うぇーん、お母さん…お母さん」

涙をボロボロ落とし泣きじゃくる子供にすれ違う人達は気にせず歩いていた

そんな子供の手を引いて神社の近くに連れ出しのは 顔が見えない少女だった 

誰だったけ?あれ?何でこんな夢見てるんだっけ? なんで顔が見れないんだろう 

「…きろ…お、…ろ」

あれ、誰の声だ 少し前に聞いたことのあるような……

「起きろ!!この間抜けー!!」

「うわぁああ!?」

ガバッと起き上がると目の前にはこの前あった名も無き少女だった 

「全く!わざわざ妾が出迎えにきたというに…」

ぶつぶつ何かを言っている少女を横目にドクドクと速く脈打つ自分の心臓を気持ち悪いと感じながら胸を抑えていた