「ではお嬢様。早速ですが、そのお洋服着てみてくださいっ!」


「……え?」


「着ちゃってください!!」


「えー…と、」


「……ダメ、ですか?」

少し屈みながら上目づかいで私の顔をのぞきこむ優はまるで、捨てられた子犬のよう。


……普通、上目づかいは女の子の武器でしょう…。


「……わかった、着てくる」


「リビングで待ってますねー!朝御飯もしっかり用意してますから!」


優が放つ言葉を背に受けながら、私は自室へと戻っていった。