手をつかまれて向かった先は、誰もいない屋上だった。 『あの、』 先輩がいつもと違う雰囲気だったから、声をかけたのはいいけど… 「ヒロちゃんはっ」 朱音先輩の声でかき消されてしまった。 「ヒロちゃんは、俺に用があったんじゃなかったの!?」