4丁目公園と書かれた柵を通り、私達はベンチに腰掛けた。
「……」
「……」
沈黙が続く。
この沈黙がどうしても辛くて、気まずくて。
「亮羽、くん…」
頑張って口を開いた。
「はい?」
日が傾いてきた。
私には陽が直接当たるけど、亮羽くんは日が背中に当たっている。
眩しくて目を細めてしまう。
亮羽くんの顔が逆光で良く見えない。
だから私は立ち上がった。
そして亮羽くんの目の前に立つ。
暮れ始めた陽は私達の顔をよく照らしてくれた。
「亮羽くん…私、亮羽くんが好きです。どこが好きか聞かれたら、いくつでも答えられる。…亮羽くんの全部が好きっ。大好きなのっ…」
涙が溢れ出てきて何も見えなくなる。
亮羽くんが立ち上がり私の涙を拭ってくれる。
ぎゅっと私を抱きしめる亮羽くん。