二人の距離がだんだん縮まる。
残り10センチ、5センチ、1センチ…
重なった。
「…っ…や…め…」
違う。違うよ。あれは亮羽くんでもハルちゃんでもない。
小学生なの。
だから私は関係ないよ。
「やだっ…亮羽っ…く、ん…」
顔が離れて微笑み合う2人。
手を繋いで私の家の前を通り過ぎる。
なんでこんなに…
「苦しくなるのっ」
辛い、辛いよ。
なんで??
「いやっ…」
小学生達のあの映像が、亮羽くんの言葉と一緒にリピートされる。
──俺、ハル以外考えられない
そう聞こえて涙がとめどなく溢れてくる。
亮羽くんとハルちゃんの口が重なる…
──ピンポーン
その寸前でインターホンがなった。
家には私しかいないから、勿論私が出る。
ガチャッ…
「やっほ」
「奏っ」