初恋story 

私にも、純粋で前しか見てなかった頃あったのかな。
どうしてこんなにも汚れてしまうのだう。
成長していく上でたくさんの幸せを知った分悲しみも多くて、綺麗なものを知れば知るほど汚いものもたくさん知ってしまう。
ずっとあの子供の頃のようにピュアでいたい。
こんな複雑な気持ちを抱えることになるなら、モヤモヤすることになるなら、いっそのこと成長なんてしなくていい。
「…ただの綺麗事だよね」
私いつからこんなに汚れてしまったのだろう。
「レンくんまって!!」
「なに??」
外で最上級生と思われる小学生がやりとりをしている。
彼女は肩で息をしているから、走って彼を追いかけてきたのだろうか。
「私ねっ、転向する前に言いたいことあって…」
あぁ、そうか。彼女は彼のことが好きなんだ。
そして転向する前にその思いを伝えようとしているんだ。
「うん??」