初恋story 


「…ん!!とさん!!坂本さん!!」
「はい!?」
「具合悪いなら保健室行ってきてもいいのよ?」
「あ、大丈夫です。すみません」
「そう?じゃあこの授業で終わりだし、今日はすぐ帰って寝るのよ」
「はい…」
6時間目の今、またぼーっとしてたみたい。
今日何回目だろう?
朝からずっとぼーっとしてるって言われちゃってるし…
──違うよ。俺の片想い
──…ごめん。俺、その人以外は考えられない
朝から亮羽くんの言葉が頭から離れない。
なんで?どうして?
ガタガタガタッ…──
その時、みんなが立ち始めたから終わったんだ、と思った。
またぼーっとしてた。
「坂本さん、ちょっと」
担任から呼ばれ、ついていく。
人気の少ない廊下まできたところでようやく立ち止まった先生。