「はい。そうですけど…?」
「単刀直入に聞きます。あなたはっ、高村亮羽と付き合ってますかっ!?」
え？亮羽くんと?
「付き合ってないよ?どうして?」
だって昨日初めて話したんだもん。付き合ってるわけないよ。
「じゃあどうしてですかっ?!なんで昨日一緒に歩いてたって噂が流れるんですかっ?!」
「それはね?昨日私山に行ったの。水筒忘れてきちゃって取りに行ったら…」
「なにそれ!!いい訳ですか!?」
本当なのに。どうして初対面のこの子にこんなに言われなきゃならないのよ。
「言い訳なんかじゃないよ。本当なの」
「やめて下さい!!」
この子は…
「付き合ってないなら亮羽に近づかないで！」
亮羽くんの事が好きなんだ。
「ごめんね…」
「謝るなら最初から近づかないで下さいよ!!」
涙目になりながら必死で訴えるこの子を私は見てることしか出来ない。
「でも、ね?誤解なんだよ。私昨日初めて話したんだもの…」
私がそういうと女の子は私をギロっと睨んだ。