「では、また」
「うん、ばいばい」
軽く手を振り、家へ行ってしまった美虹さんを見送り、俺も家へ入った。
「ただいまー」
玄関に兄貴の彼女の靴がないから、少し安心した。
「おぅ!亮羽おかえり!」
いつもハイテンションなのに彼女と会うとさらにテンションが上がるから困る。
そんな兄貴を後に、俺は部屋に行った。
カーテンを締めようとしたら、ちょうど美虹さんもそうしたみたいでこっちを見て動きを止めていた。
俺は気づかないふりをしてカーテンを締めた。
ベッドに座り、ボーっとしてると
「よぅ!」
と兄貴が部屋に来た。
「兄貴ー。ノックくらいしろよな」
「わりぃわりぃ」
誤ってるのはいいものの、全く反省してないようだ。
「はぁ。んで、なんか用あるの?」
「ん。暇だから」
にひっと笑う兄貴。
「あのさぁ兄貴」