「ん?なんか言った?」
「あ、いえ。近所なので」
「近所だったんだ。なんか知らなくてごめんね」
私が謝ると「大丈夫ですよ」と少し寂しそうに笑った。

亮羽くんの家は私の家から一分もかからない場所にたっていた。
「では、また」
「うん、ばいばい」
亮羽くんとわかれ家に帰った。
部屋に行き、カーテンを締めようと窓の方へ行くと、亮羽くんの家が見えた。
「あっ」
亮羽くんだ。
私の部屋から亮羽くんの部屋が見えた。
こんなに近かったんだ。
カーテンを締めてベッドに横になる。
今日を振り返り、充実した一日だったなと思った。

この日から運命の歯車が動き始めているとは知らずに…