私はあのとき、逃げたんだ。


授業中にも関わらず……。

でも、すぐに柚が私を追っかけて来てくれた。



……うれしかったなぁ。


まぁ、柚は一通り慰めてくれたあと、



『やりたくないなら、やんなくていいよ。
それよりさ、せっかくだし、遊ぼっ♪』


なんて満面の笑みではしゃいでた。


『もう……先生に怒られるよ……』


『今帰ったって、一緒じゃん。なら、遊んでから、一緒に怒られよ!』



変わらないな、柚は。

私は……変わったね。



あの日守ってくれた大切な親友を、


私は傷つけてしまったんだから……。