『言いたい人には、言わせときなよ』


そう言って、黒髪の柚は、ストレートの髪を風になびかせながら、すべり台をおりた。


一方私は……泣いている。

袖口を目にあてて、こぼれ落ちる涙を何度も何度もふいている。



……この風景、前にもあったよね?


そっか。過去の夢なんだ……。



私、なんで泣いてるんだろ……?



『フウカはちゃんと頑張ってるよ。
見てないくせに、そんなこと言うな!ってやり返せばいいんだ。できないなら、私がやってやる!』


柚が階段をのぼって、また上にやって来る。