すると不意に涙が溢れた。


それはもう流れ始めると止まらない。


大丈夫。


あたし達には約束があるもん。


まず家に着いたらすぐに晴斗に手紙を書くの。


そして大人になったら晴斗と結婚するの。


少し会えないだけだから。


大丈夫。


大丈夫。


幼いあたしは、そう信じて疑わなかった。


中一の夏。


出会って三日目で恋した男の子。


晴斗と出会った事を忘れないと、あたしは心に誓った。