晴斗はこくりと頷く。 「俺、お前に出逢えて良かったよ。幸」 ゆっくりと晴斗の体温が離れる。 「あたしもだよ。晴斗の事、忘れないからね」 にこりと笑うと、晴斗は頬を染めた。 そして少し顔を背けながら、 「つか、その、嫌じゃなかったか?」 「へ?」 「だから、その、さっきの…キス…」 最後の言葉はよく聞き取れなかったけど、言いたいことは分かった。 「あ、あ、い、嫌じゃ、なかったよ…?」