「晴斗…晴斗…晴斗っ!」 泣かないで。 泣かないで。 「辛かったね…晴斗…」 あたしは晴斗に近づいた。 上半身が裸の晴斗だけど、そんなの構わない。 あたしは晴斗に寄り添って、手を握った。 「あたし、晴斗の気持ち、全部は分かってあげられないよ。けど、辛かったんだね。弟君が大切だったんだね。自分の生活捨てられるくらいに、大好きだったんだね」 東京から沖縄に来てしまうくらい、晴斗の心に、ショックを与えたんだろう。