そして昨日の空き地に着いた。 私は手を使わずに足でボールを手に持つ。 「サッカー。しよ?」 ボールを自分の顔の辺りまで持ち上げて晴斗に笑いかけると、 「あぁ」 と、晴斗も笑った。 「ハァハァハァ……ハァ……」 何分ボールを追いかけただろう。 もしかしたら、何十分かもしれない。 あたし達は、時間を忘れてしまうくらい楽しくボールを追いかけた。