「遊ぼうよ。晴斗」 もう一度言うと、晴斗は根負けしたのか、 「分かった。昨日の、空き地だな?」 と、微かに笑った。 そして空き地への道を歩く。 「ここは、日が暮れるのが本当に遅いね」 お母さんに日が暮れるまでには帰って来なさいって言われたけど、まだまだ大丈夫そう。 サッカーボールを足でコロコロしながら歩く。 晴斗は 「ん」 とだけ答えた。