三年前を懐かしむような顔を晴斗はする。


「ありがとな」


「私も、晴斗に救ってもらって、本当に感謝しかないよ」


私なんかがお礼を言われる立場にない。


私の方が、晴斗にどれだけお礼を言っても足りないよ。


「ありがとう」の意味を込めて晴斗の手を取りぎゅっと握ると、晴斗はにっと笑って、


「早く行こうぜ。遅刻しないように」


と、手を離さず、学校に着くまでずっと繋いでいてくれた。